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【考察】沖縄は観光モノづくりリサーチエリアになれるのでは?

Hiroki Teruya By Hiroki Teruya
【考察】沖縄は観光モノづくりリサーチエリアになれるのでは?

おそらく、デジタルブランディング、デジタルマーケティングの分野において、ここまで製造業に強く、現場を知っているのは、沖縄県内では私一人しかいないと思っています。

なので、今まで経験し培ったノウハウをブログで公開し、沖縄でこれからモノづくりをしようと考えている人や企業、あるいは、沖縄を拠点にアジア展開を考えている本土のモノづくり中小企業に少しでも元気になる情報、アイディアを届けたいので主観バリバリで書いてみます。

日本の強みはなんといっても、モノづくりの技術だと思うんです。

細かい手作業や緻密な職人技を要し、四季折々微細な変化や色を感じることができる感性は他の国々にはないのではないでしょうか。

日本人が古来から培った精神と文化、ここに新しいテクノロジーを加えると最強ですよね。

 

BrandBuddyzでは、デジタルマーケティング・ブランディングを主軸に、Webサイト・オンラインショップ制作からオンラインスクールの立ち上げ、SNS運用などさまざまな方法であなたをサポートいたします。

ご質問、お問い合わせやお見積り、無料相談のご依頼などはお気軽にお問い合わせください。

 

町工場を営業しまくってわかったこと

 

私は、子供のころから機械いじりが好きで、電化製品を修理するという名目で、あらゆるものを分解して遊んでいました。

現在はデジタルブランディング、マーケティングの仕事をしていますが、この気持ちは変わらず、東京にいるときは、大田区の町工場や、川崎にある工場など製造業のマーケティング支援を数多く行ってきました。

金型屋さんやプラスチック射出成形、金属加工、組込開発、アセンブリ会社、ロボットティーチングなどなど、誰でも知っているグローバル企業の製品を支えているのは日本の中小企業なんです。

しかしながら、製造業においては、新興国の台頭により、価格は下落し、国内大手メーカーも苦戦しています。

下請け、孫請け、ひ孫請けのサプライチェーンで也った製造業界の末端にいる中小企業は生き残りをかけて日々挑戦している現場を目のあたりにしてきました。

モノづくりの現場で得られたインスピレーションと沖縄観光課題を掛け合わせて、新しい産業ができるのではと考察してみます。

 

沖縄は観光産業からデジタル製造業へ

 

【考察】沖縄は観光モノづくりリサーチエリアになれるのでは?1

参照元:第1章 沖縄県アジア経済戦略構想策定の背景と目的

2017年の沖縄観光入域客数は900万人を超え、ハワイを抜きました。

しかしながら、一人あたりの消費額でハワイと比較すると、沖縄は7万5千円に対してハワイは21万円。

平均滞在日数では3.7日に対して8.9日となっています。消費額については10年前から3千円くらいしか増加していません。

マーケティングの観点で考えると、ターゲティングが重要です。そのターゲットのインサイトに合わせたサービスや商品を提供し、継続的に利用できる仕組み化も必要となります。

旅マエ、旅ナカ、旅アトのジャーニーマップにおいて、ターゲットに合わせた情報発信も必要です。

沖縄に帰ってきて、2年ほどたち、県内の観光ビジネスをやっている企業や団体の方とお話しすると、インターネットの活用、いわゆるデジタルマーケティングやデジタルブランディングの知識、スキル、人財が不足しており、相当遅れていると私は危機感を抱いています。

従来の観光産業という枠組みで考えずに、もう少し大きな枠組みで考えてみてはどうでしょうか。

例えば、沖縄では、観光産業に目がいきがちですが、私の個人的な意見としては、これからは新しいスタイルの製造業が活躍すると思っています。

立地的な優位性である、4時間以内に20億人のマーケットに到達させることができます。

特区にもなっている為、税制面での優遇や各種補助金なども多数でているようです。

ANAと三菱重工は航空整備事業「MRO Japan」を立ち上げました。

今後航空部品製造の需要もどんどんできてくるのではないでしょうか。

 

従来型のモノづくりは、メーカー手動の大量消費型でしたが、今はユーザー視点の少量多品種に変化しています。

 

これは非常にチャンスです。

 

クラウドファンディングで資金調達をし、事前に購入見込客を集め、資金が集まって製造する。

これだけ多くの外国人観光客が沖縄に訪れていますが、消費額はたかがしれています。

沖縄の課題は、消費額と宿泊単価を上げること、冬場の閑散期でどうやって利益を創出するかです。

観光客といっても、皆普段は母国で仕事しているわけですよね。

これって、マーケティングの観点からすると、沖縄は海外の人のニーズを知る、テストマーケティングをしやすいエリアだと思うのです。

観光施設が全てタッチポイントとなり、海外の顧客ニーズを知ることができれば、そのデータを基に、必要なモノを製造し、海外へ展開していけばいいからです。

沖縄のうるま市では金型メーカーもありますし、試作品を国内(沖縄)でつくり、消費国で製造すればいいと思うのです。

ただ、モノを売るのではなく、スマホと連動させたサービスとして提供し、顧客の体験価値をいかに創造するかも重要だと思います。

 

マーケットアウトからマーケットインへ

価値観が多様化し、情報が溢れ、情報リテラシーが高い人が増えた時代には、画一的な商品は売れなくなります。

モノづくりも、どんどんパーソナライズ化されてき、少量多品種+パーソナライズ化サービスが今後求められていくのではないでしょうか。

また、モノづくりのハードルもどんどん下がっています。

大手メーカーの強みは開発コストを社内で吸収できることでしたが、今は数人のスタートアップが開発コストをクラウドファンディングで調達することだって可能です。

資金が集まるということは、それだけ世の中に価値があると判断されているわけで、商品開発におけるマーケットリサーチも同時に行うことが可能となります。自分がほしいものを、投資して、製造してもらう。

その投資家がインフルエンサーとなって多くの人に広めるようになります。

ブランディングの観点からは、ロイヤリティが高く、非常に有効な手段だと思います。

Amazonもスタートアップを支援しはじめており、卸や量販店などを通さずに、メーカー直で世界中の需要のある人に直接販売する環境が整っているのです。

【考察】沖縄は観光モノづくりリサーチエリアになれるのでは?2

国内の製造業の動向を経済産業省がまとめた資料がありますのでご紹介します。

 

国内における製造業動向

製造業は、GDPと就労人口ともに2割程度を占める重要な基幹産業。

【考察】沖縄は観光モノづくりリサーチエリアになれるのでは?3

【考察】沖縄は観光モノづくりリサーチエリアになれるのでは?4

 

国内製造業の業績

・製造業の企業業績は昨年から悪化。足元はやや改善しているものの、横ばい。
・今後は全般的に明るい見通し。

 

国内回帰の状況

・過去1年間で、海外で生産していた製品・部材を、国内生産に戻したケースが「ある」と の回答は11.8%(過去2年の調査と同程度)。「ある」と回答した企業のうち、「中国・ 香港」が68.1%と最も多く、次いで「タイ」。  

・製品・部材の生産を国内に戻した理由として、「為替レート」が33.3%と最も多く、次いで 「人件費」及び「品質管理上の問題」。

製造業においては、国内回帰の風潮になってきましたので、国内である沖縄に拠点を設けることは一つの選択肢だと私は思います。

 

第4次産業革命

AI/IoT/BDの出現により、これまで実現不可能と思われていた社会の実現が可能に。

これに伴い、産業構造や就業構造が劇的に変わる可能性。

  • 実社会のあらゆる事業・情報が、データ化・ネットワークを通じて自由にやりとり可(IoT)
  • 集まった大量のデータを分析し、新たな価値を生む形で利用可能に(ビッグデータ)
  •  機械が自ら学習し、人間を超える高度な判断が可能に(AI)
  • 多様かつ複雑な作業についても自動化が可能に(ロボット)

AI時代は、データが重要になります。

そのデータはどこで、どのように取得するのか?がポイントではないでしょうか。

例えば、沖縄のあらゆる観光施設に何かしらのデータを取得できる仕組みや機能を設け、国籍や宗教、ライフタイル、インターネットの利用履歴などの情報と観光中の行動履歴データなどを掛け合わせ、ニーズを抽出することができれば、海外のマーケットニーズを知ることにもつながり、顧客ニーズに沿った商品開発もできるのではないでしょうか。

越境ECで販売してもよいかもしれません。

 

Society5.0

「狩猟社会」「農耕社会」「工業社会」「情報社会」に続く、新たな経済社会で

①サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させることにより、

② 地域、年齢、性別、言語等による格差なく、多様なニーズ、 潜在的なニーズにきめ細かに対応したモノやサービス を提供することで経済的発展と社会的課題の解決を両立し、

③人々が快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることのできる、人間中心の社会

 

 

考察

旅行のトレンドは、FIT(個人旅行者)です。その個人旅行者のニーズは多様化し、Booking.comやAgodaなどの各OTA(オンライントラベルエージェント)を利用して宿泊施設を予約します。

観光地はインスタグラムで検索してみつけるなど、デジタル・サイバー空間で行われはじめました。

沖縄の観光はサイバー空間とフィジカル空間を高度に融合することが可能ではないかと私は思います。

観光体験をモノとサービスとデジタルを融合してパーソナライズ化して提供していけば、旅マエ、旅ナカ、旅アトそれぞれで消費額を増やすことが可能ではないでしょうか。

沖縄県をひとつのリサーチエリア、テストマーケティングエリアと位置づけ、観光客ニーズのデータを取得する機能を県として設け、観光製造業のビッグデータの集積拠点にしてみてはいかがでしょう。

あまり、私のなかでまとまっていませんが、ブログ作成を通して、考えを深めていきたいと思います。

参照元:経済産業省「製造業を巡る現状と政策課題」

 

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