今日はブランドプランナーの役割についてお話ししたいと思います。特に地方でマーケティングやブランディングの支援をしている商工会、商工会議所の経営指導員やマーケティング、ブランディングを支援しているコンサルタント向けに事例を紹介します。
2020年のコロナ禍において、私はブランドプランナー協会主催の2級取得者向け講義で話をさせていただきました。ブランドプランナー協会は、ブランディングを支援するための資格制度を提供している団体です。私は日本国内で第1号の1級取得者として、実践を積んできました。
この記事は2024年7月14日にPodcastにて配信した音声を記事化したものになります。 ポッドキャストも合わせてお聞きください。
心を動かすブランディングの力
小さな地方企業が成功するためには、顧客の心を動かし、ファンを作ることが重要です。私が関わっているクライアントの多くがメディアに取り上げられ、事業成長を加速させています。これは偶然ではなく、ブランドプランナーとして戦略を描き、実行しているからです。
例えば、うるま市の徳森養鶏場様や浜比嘉島のもずくのまじむじ食品様、ウェットスーツ製造メーカー様など、多くの中小企業が成長しています。これらの企業はブランドプランナーのサポートを受けることで、事業成長を加速しています。
ブランドプランナーの役割
ブランドプランナーの役目、役割は、「策士」になることです。策士の役割は、クライアントも気づいていない「らしさを発見」し「ブレない軸」となるよう「社内外にインパクトを与える」存在になることです。
ブランドプランナーは、企業のブランドアイデンティティを明確にし、内外のブランディングを推進します。具体的には、企業のらしさを明確にし、それを基にアウターブランディングとインナーブランディングを行います。例えば、ブランドコンサルティングやウェブサイトの制作やプレスリリースの発信などが含まれます。
コロナ禍の例で言えば、ウェットスーツ製造会社がウェットスーツの生地でマスクを作り、それをネットショップで販売しました。バディーとして、ブランドコンサルに関わっていた当社は、2週間で通販サイトを構築し、プレスリリースを配信。
1日で数千枚を販売に成功。その後、問い合わせが多くあり、ブランドディレクションをとおして、エンドユーザー向けにカスタマーサポートの体制を短期間に構築しました。
この成功事例は、ブランドプランナーが企業のらしさを理解し、迅速に対応した結果です。
成功するブランドプランナーの7つのポイント
- メッセージ性のあるストーリーを発信
- プレスリリースは「社内外」にインパクトを与えやすい
- 消費者の「心の声」を逃さず動画にしてフォローする
- あらゆるタッチポイントで一貫性を持たせたコンテンツを発信
- 経営者を動かすには「ヒアリング」が肝!
- 地域ブランディングは目立つ存在をつくり競争させる
- ブランドプランナーは「策士」になれ!
ブランドプランナーが仕掛ける地域ブランディングの例
地域ブランディングのポイントは、目立つ存在を作り、競争を促すことです。うるま市の事例では、PR TIMESを使ってプレスリリースを頻繁に発信し、市内の企業が活発に活動している様子を世の中に伝えています。これにより、うるま市は勢いがあると見られ、地域全体が盛り上がっています。
地域のブランディングの手順
プレスリリースを活用することで、地域内の企業が互いに競争し、地域全体が盛り上がる効果があります。うるま市の事例では、プレスリリースを通じて地域の活動を全国に発信し、地域全体の認知度を高めています。これが、ブランドプランナーの役割であり、策士としての仕事です。
地域ブランディングで重要なことは、ある特定の地域のコミュニティーにおいて圧倒的に目立つ存在を作りあげ、ブランドプランナーは表に出ないことです。
圧倒的に目立つ存在とは、地域内の事業者のことです。
ローカルでは、横のつながりが強く、口コミが発生しやすいです。また、商工会や通り会などのコミュニティーに属している経営者は、他のコミュニティーにも属しているため、相乗効果が生まれやすいです。
PRタイムズを活用したプレスリリースは、このコミュニティー内に刺激を与える手段として即効性があります。
地域ブランディングの手順
地域ブランディングにおける「地域」のくくりをどこにするかですが、わかりやすく考えると地方自治体ととらえます。
地方自治体内に無数に存在するローカルコミュニティー内において、圧倒的に目立ち、勢いのある事業者を育て上げ、そのローカルコミュニティー内で競争を誘発させ、さらに上のフェーズのコミュニティー間で競争を誘発させます。
こうすることで、結果的に「活気」が生まれます。
ブランディングの考え方では、インナーブランディング成功します。
インナーブランディングが成功すると、自然とアウターブランディングへと昇華し、第3者からみると「あの自治体は最近勢いあるよね!」という見られ方になります。
<地域ブランディングの手順>
- 地域の中で目立つ存在をつくる
- 目立つ存在の近い人を目立たせる
- その後ろにいる人たちを刺激する
- コミュニティー感の競争を誘発させる
ぜひ、あなたも「策士」になって地域を盛り上げていきましょう!