今日は中小企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるために「これをやった方がいい!」ということについて話したいと思います。具体的に言うと、音声入力を積極的に活用することです。これが絶対に早いです。なぜなら、言語化スキルが高まり、DXの推進がスムーズになるからです。
まず、DXには四つのフェーズがあります。
この記事は2024年7月18日にポッドキャストにて配信した音声を記事化したものになります。Podcast も合わせてお聞きください。
フェーズ1: デジタル化未着手
これは、アナログ中心の状態です。経営者や従業員がデジタルに対する理解が不足していて、デジタル技術やツールの知識が欠如している段階です。紙と電話が主なコミュニケーション手段であり、業務の効率化が全く進んでいない状態です。
課題
- アナログ業務が中心であり、デジタル化が進んでいない
- 経営者や従業員のデジタルに対する理解不足
- 必要なデジタル技術やツールの知識が欠如
対策
- デジタル化の基本的な教育やトレーニングを実施
- 簡単なデジタルツールの導入から始める(例:電子メール、クラウドストレージ)
- 経営者層の意識改革とリーダーシップの発揮が重要
フェーズ2: デジタライゼーション
次に、デジタライゼーションの初期段階です。これは一部のクラウドツールを使い始めたり、デジタル化の取り組みが少し進んでいる段階です。しかし、データの利活用はまだ進んでおらず、業務全体のプロセスにデジタル化が浸透していません。
課題
- 一部業務がデジタル化されているが、全体の業務プロセスには浸透していない
- デジタルツールの導入に対する抵抗感
- データの利活用が進んでいない
対策
- 業務標準化と業務効率化を進めるためのデジタルツールの導入
- 従業員への教育と支援を強化し、デジタルツールの利用を促進
- データ収集と管理のシステムを構築し、データ分析の基盤を整備する
フェーズ3: デジタライゼーションの深化
続いて、業務全体のデジタル化が進んでいる段階です。デジタルツールやシステムが導入されているものの、データの活用が部分的であったり、従業員のデジタルスキルにばらつきがある、データ間の連携統合が進んでいないといった課題が残っています。
課題
- デジタルツールやシステムが導入されているが、データ活用が部分的
- システム間の連携不足やデータの統合が進んでいない
- 従業員のデジタルスキルのばらつき
対策
- 業務全体のデジタル化を進め、システム間の連携を強化
- データ統合のためのプラットフォームを導入し、データ駆動型の業務改善を実現
- 従業員のデジタルスキルを向上させるための継続的なトレーニングを実施
フェーズ4: デジタルトランスフォーメーションの実現
最後に、デジタルトランスフォーメーションが実現されるフェーズです。デジタル技術を活用してビジネスモデルを変革し、新たな価値を創造する段階です。この段階に達することで、競争力が大幅に向上します。
課題
- デジタル技術を活用したビジネスモデルの変革が求められる
- 新たなデジタルビジネスの創出や既存ビジネスの付加価値向上
- 経営層と現場との連携強化
対策
- デジタル技術を活用した新しいビジネスモデルを開発し、競争力を強化
- 継続的なデータ活用による新商品開発や販路拡大を推進
- 経営層が主導し、全社的なデジタル文化の醸成を図る
共通の課題と対策
すべてのフェーズにおいて共通する課題は、人材不足、特にITスキルを持った人材の確保と育成です。また、経営者の理解と積極的な関与が不可欠です。これを解決するために、以下の対策が有効です:
- 外部の専門家やコンサルタントを活用する
- 社内外の教育プログラムを強化し、ITスキルを持った人材を育成する
- 支援機関や地域のITベンダーとの連携を強化し、リソースの最適化を図る
しかし、多くの中小企業はこれらのフェーズをスムーズに進めることができず、足踏みしているのが現実です。なぜでしょうか?その答えは「言語化スキルが足りない」からです。
言語化スキルの重要性
私も沖縄県内で中小企業のDXを進めている中で実感しています。言語化スキルが不足していると、適切な指示を出すことができず、結果としてDXが進まないのです。ここで提案したいのが「音声入力」です。
音声入力を活用するメリット
音声入力を活用することで、言語化スキルが飛躍的に向上します。例えば、ChatGPTなどの生成AIを使うとき、指示が的確であれば的確なアウトプットが得られます。逆に、指示が不明確だと、期待した結果が得られません。このプロンプト(指示)をしっかり出すためには、言語化スキルが必要です。
音声入力を使えば、キーボードでの入力をやめ、話すことで自然と言語化が進みます。これにより、経営者や従業員が迅速に的確な指示を出せるようになり、DXが加速します。
当社はChatGPT の活用セミナーを中小企業の経営者向けに開催することもありますが、その時はスマートフォンの音声入力だけでChatGPTを活用します。
2024年5月17日に沖縄県うるま市商工会主催のChatGPTセミナーにおいてはスマートフォンの音声入力だけでマーケティング戦略や補助金申請に必要な経営計画の作成などを行いました。
パソコンは一切使わずに手持ちのスマートフォンだけで完結できるということはパソコンが苦手な方でも生成AIを活用することができるということです。
高い人件費を払って優秀な人材を採用しなくても、すでに今会社にいる社員が音声入力をし、生成 AI を使いこなすことによりDXは加速します。
なぜならば DXとは、今までの在り方を問い直す、今までの業務そのものを否定する必要があるからです。
そのためには自分たちは普段、何を考えていて、どこを目指すのか?解決すべき課題は何なのか?これらを言葉に表すことができないと課題の整理もできません。
なので音声入力をおすすめしています。
音声入力を取り入れる方法
では、どうやって音声入力を取り入れるのでしょうか?まずは、日常的な業務から始めましょう。会議の記録やメモを音声入力で行うことからスタートし、徐々に重要なビジネスプロセスにも音声入力を適用していくのが良いでしょう。
考えてみてください
- 音声入力の導入は、本当に自社のDXを加速させる一助となるのか?
- 現在の業務プロセスの中で、どこに音声入力を取り入れると最も効果的でしょうか?
まとめ
中小企業がDXを進めるためには、音声入力を活用し、言語化スキルを高めることが非常に有効です。これにより、経営者や従業員が的確な指示を出せるようになり、DXの各フェーズをスムーズに進めることができます。今日からでも、音声入力を取り入れてみてはいかがでしょうか?
今日も頑張っていきましょう。