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【GenSpark・NoLang】AI活用で固定費を削減し利益を最大化する方法:これからの会社経営必須戦略

作成者: Hiroki Teruya|25/04/24 2:12

会社経営で利益を出すには固定費削減が鍵。AI活用で人件費や外注費を劇的に削減し、生産性を高める方法を解説します。

話題のAIツール、GenSparkやNolangを使った実践例も紹介。AI時代の経営戦略とは?AIを使わない経営者が化石化する前に知っておくべきこととは?

この記事は2025年4月24日にポッドキャストで配信した音声をベースに作成しています。ポッドキャストも合わせてお聴きください。

 

AI活用で会社経営の利益を最大化する:固定費削減と生産性向上の最前線

会社を経営していく上で、数字を正確に把握し、適切な戦略を立てることは不可欠です。会社経営における主要な数字としては、売上、原価、そして販管費(販売費及び一般管理費)が挙げられます。

利益を生み出す基本は非常にシンプルで、「売上から支出を引く」こと。つまり、売上を伸ばし、支出を抑えることです。

しかし、支出といっても一括りにはできません。支出には、金額を比較的容易に変えられるものと、そうでないものがあります。これが、「変動費」と「固定費」です。

会社経営における「固定費」と「変動費」を理解する

変動費とは、売上の増減に合わせて金額が変動する費用です。代表的なものに、商品の仕入れ費用や、外部への業務委託(外注費)などがあります。売上が増えれば変動費も増えますし、売上が減れば変動費も減ります。

一方、固定費は、売上の増減に関わらず毎月ほぼ一定額発生する費用です。事務所の家賃、従業員の人件費、設備のリース料などがこれにあたります。固定費は、事業を継続するために最低限必要なコストであり、短期的に削減することが難しい性質を持っています。

経営者が常に意識すべきは、いかにしてこれらの経費を最適化し、利益を最大化するかです。特に、利益率を改善するためには、固定費をいかに効率的に管理・削減するかが重要なポイントとなります。

AIが変えるコスト構造:人件費からAI関連費へ

近年、AI技術の驚異的な進化は、この「経費最適化」の考え方に根本的な変化をもたらしています。

これまでは、変動費である外注費などを抑えることに注力する傾向がありましたが、AIを深く活用すればするほど、固定費の中でも大きな割合を占める「人件費」を最適化し、代わりに「AI関連の経費」を増やす方向性が、会社全体の利益率向上に繋がる可能性が見えてきました。

これは、AIがこれまで人間が行っていた多くの定型業務や高度な作業を、はるかに高速かつ低コストで実行できるようになったためです。

衝撃のAIツール活用事例:GenSparkとNolang

私自身、日々様々なAIツールに触れ、その可能性を探っていますが、最近試して本当に驚愕したのが「GenSpark」と「Nolang」というツールです。

GenSparkは、複数のLLM(大規模言語モデル)を融合させた「AIエージェント」です。ユーザーの目的達成のために、複数のAIが連携して作業を実行します。私が試したのは、自社ブログ記事のURLを入力し、「このブログ記事を元にスライドを作成してください」と指示を出してみました。

GenSparkでブログ記事からスライドを自動生成

この記事「AIが変えるマーケティングの未来:パーソナライズドストーリーテリングの可能性」をGensparkに入れてスライドを作成してもらいました。

Gensparkがリサーチして、自動でスライドを作成している様子。

Gensparkで作成したスライドです。若干要素が被っている箇所もあるため、修正が必要ですが、Genspark内で編集ができるというのはとても便利です。

作成した記事はPDFに出力が可能です。

結果はどうだったと思いますか?なんと、たったの5分で、ブログ記事の内容を網羅した高品質なプレゼンテーションスライドが作成されたのです!これまで、このような資料作成には軽く3日程度かかることもありました。

かつて東京で企画書や提案書作成のために徹夜した時代が懐かしいほど、今やAIが瞬時に作成してくれます。しかも、作成されたスライドはPDFとして出力可能です。

Gensparkの料金

Gensparkの料金は、年額で、Plusだと月額換算19ドルです。3000円未満で利用できますね。ただし、スライド作成や動画生成、画像生成をするとすぐにクレジットが消費されて追加費用を払う必要が出てきそうです。

<年額>

<月額>

 

NolangでPDFからナレーション付動画を生成する

次に、このPDF化したスライドを、別のAIツールであるNolangにアップロードしてみました。Nolangは日本の企業が開発したAIツールで、PDFから簡単にナレーション付きの動画を作成できます。

※ミュートになってますが、音声をオンにするとナレーションの声を聞くことができます。

こちらも驚きですが、PDFをアップロードしてからわずか5分程度で、スライドの内容に基づいたナレーション付きの動画が生成されました!TikTokなどでよく見かけるショート動画のような形式で、顔出しをしないYouTuberなどが活用しているのを想像しました。

NoLangの料金

NoLangの料金は、いくつかプランがありますが、年額プランで月額2,380円から利用が可能です。無料プランでも機能を一部利用することが可能です。結構手頃な価格帯ですね。

<年額プラン>

<月額プラン>

AIツール導入のコストメリット

これらのAIツール、GenSparkやNolangの費用はどれも月額3000円程度から利用可能です。高機能なプランでも月額3万円程度で収まります。

これまでスライド作成や動画制作を外部の専門業者に委託(外注)していた場合、その費用は数十万円、場合によってはそれ以上になることも珍しくありませんでした。それが、月々数千円から数万円のAIツールで代替できるのです。

これは、経費構造に大きな変化をもたらします。変動費として計上されていた外注コストを劇的に削減し、代わりに固定費(AIツールの利用料)を増やす、あるいは人件費の最適化に繋がるのです。

もちろん、AIツールを操作し、監修する人間は必要です。しかし、AIツールを最大限に活用できる人材が一人いれば、高額な人件費をかけて何人もの担当者を抱える必要がなくなる可能性があります。

例えば、月30万円の人件費がかかる担当者が行う業務の大部分をAIで代替できるとすれば、その担当者をAI活用に特化させ、残りの予算をAIツールの費用に充てることで、トータルコストを抑えつつ、以前よりもはるかに多くの成果(例えば、大量のコンテンツ作成)を生み出すことができるかもしれません。

業種や業態にもよりますが、一人または少数のAIに精通した社員とAIツールで、あたかも100人規模の組織のようなアウトプットが可能になる時代が来つつあります。

これにより、単に資料を作成することや、動画を制作すること自体の「価値」は薄れていくと考えられます。これらはAIを使えば誰でも、しかも瞬時にできてしまうからです。AIツールを巧みに活用する一人社長や、3人程度の少数精鋭企業が今後ますます台頭してくるでしょう。

リスク分散としてのAIとハイブリッド組織

現在の経済状況は不透明であり、不景気による売上減少に悩む経営者の方も多いと思います。売上が減っても従業員に給料を支払わなければならないというプレッシャーは非常に大きいものです。日本の法律では従業員の雇用が手厚く守られており、アメリカのように簡単に「明日から来なくていいよ」とはいきません。

このような状況下で、将来的なリスクを分散し、安定的に利益を出し続けるためには、「人」と「AI」のハイブリッド型組織をいかに構築するかが、経営者の最大のミッションになってくるでしょう。

AIをフル活用する経営者や企業と、AIを全く活用しない経営者や企業とでは、数年後には利益率に歴然とした差が出ているはずです。

コンテンツ量産と採用活動へのAIの影響

AIの活用は、コスト削減だけでなく、売上拡大に繋がる活動にも革命を起こしています。特に、コンテンツの量産においてはその効果は顕著です。

SNSで配信するショート動画、ブログ記事、プレゼン資料など、AIを活用すれば物理的な限界を超えたスピードと量でコンテンツを生み出すことができます。

これまでは一日8時間労働の中で作成できるコンテンツ量には限りがありましたが、AIエージェントを使えばあっという間に大量のコンテンツを作成し、露出度を高めることが可能です。

これは採用活動にも有利に働きます。自社の魅力を伝えるコンテンツを多方面に大量に発信することで、潜在的な求職者へのリーチが拡大し、優秀な人材をより早く獲得できるようになります。

AIエージェントの電話対応:未来への展望と課題

さらに驚くべき機能として、GenSparkのようなAIエージェントには「電話をかける」機能も搭載されているものが出てきています。例えば、私の代わりにAIエージェントにピザの予約をさせるといったことが可能になります。

これは非常に便利であると同時に、興味深く、そして少し怖い側面もあります。ピザ屋さんの受付担当者は、かかってきた電話の相手が人間なのか、それともAIなのかをどう判断するのでしょうか?

もしAIだと認識された場合、その予約を受けて良いのか不安になるかもしれません。「いたずらではないか」「詐欺ではないか」といった懸念が生じる可能性があります。実際にピザを作って配達に行ったら、「私は注文していません」となるリスクも考えられます。

これがもし流行した場合、今度はピザ屋さん側も、かかってきた電話の相手がAIエージェントなのかどうか、さらにそのAIが本当に人間によって依頼された正当なAIなのか、それとも詐欺目的のAIなのかを判断するための仕組みが必要になるかもしれません。AI対AIの認証システムのようなものが生まれる可能性さえあります。

なんとも面白い時代になったものですが、同時に、詐欺などのリスクも増大することが予想されます。AI時代においては、こうした新しい手口に騙されないためのリテラシーレベルの向上も、経営者だけでなく個人にも必須となってくるでしょう。

経営戦略としてのAI活用:固定費削減と利益向上への回帰

話を元に戻しましょう。今日の核心は、会社経営において利益を出すために重要な経費、特に販管費に含まれる「固定費」と「変動費」の最適化です。

AIエージェントを効果的に活用することで、家賃と並ぶ大きな固定費である人件費を削減しつつ、AIツールという変動費(あるいは新たな固定費)に置き換えることができます。AIでできることは徹底的にAIに任せる。この戦略を実行すれば、小さな会社でも利益率を高め、売上を拡大させていくことが十分可能になります。

GenSpark、気になった方はぜひ試してみてください(無料枠には制限があり、すぐに有料プランを勧められますが、その価値を感じる可能性は高いです)。AIの世界は日進月歩で、今日話題のツールが明日にはさらに進化したり、新たなツールが登場したりします。Chat GPTGeminiといった主要なLLMに、スライド自動生成機能などが標準搭載される日も遠くないかもしれません。個人的には、Google Workspaceをよく使うので、GeminiにGoogleスライドとの連携機能が搭載されることを期待しています。

結論:AI活用は経営者の義務となる

今日の話は、AIツールに触れてみた驚きから始まりましたが、最も伝えたいのは、AIを使うことがこれからの経営者にとって、もはや選択肢ではなく、「ミッション」あるいは「義務」になるということです。

今、AIを使っていない経営者は、本当に取り残されてしまい、「化石」になってしまうという強い危機感を持っています。

変化の激しいAI時代を生き抜き、会社を成長させていくために、私たち経営者は常に学び、新しい技術を取り入れていく必要があります。化石にならないように、今日もAIと共に頑張っていきましょう。

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