沖縄ブランディングlab

影響を与える人を理解し、刺さる提案をする方法

作成者: Hiroki Teruya|24/09/14 1:27

今日は、人をどのように行動させるか、そしてどのように意思決定するのかについて、僕の経験を交えながら話していきたいと思います。

この記事は2024年9月14日に ポッドキャストにて配信した音声を記事化したものになります。 Spotify Podcast では映像による解説 をご覧いただけます。

 

台風が来るという予報で、いろいろなイベントが延期になっていますね。僕も海中撮影や AI戦略セミナーを延期しました。でも、実際には青空が広がっていて、「本当に来るのかな」と思ってしまいます。

さて、本題に入りましょう。今日も、いつものようにホワイトボードを使って話を進めていきます。ポッドキャストを聞いている方で、Spotify以外の方は映像が見られないので、ぜひSpotifyでご覧ください。

今日のキーワードは「影響を与えるのは誰か」です。

ホワイトボードに描かれた図を想像してください。真ん中に人がいて、その周りにたくさんの人がいます。この周りの人々が、真ん中の人の人格、習慣、認知、意思決定に影響を与えているんです。

営業やマーケティングをする際、この図を意識すると、驚くほどスムーズに物事が進むんです。なぜでしょうか?

例えば、キッチンリフォームの会社を経営しているとしましょう。ターゲットは誰でしょうか?お金を払うのは誰でしょうか?実際にリフォームを考えているのは誰でしょうか?

ここで、具体的なシナリオを考えてみましょう。65歳の女性、定年退職した夫、2人の成人した子供、そして孫がいる家族を想像してください。キッチンリフォームを考え始めたのは65歳の祖母です。

お盆休みに孫が来て、一緒にサーターアンダギーを作ろうとしたけれど、キッチンが使いにくかった。孫の安全も心配だし、もっと楽しく料理をしたい。そんな思いが芽生えたんです。

ここで重要なのは、この祖母の意思決定に影響を与える人々です。夫、子供たち、そして孫。それぞれがどのような影響を与えているでしょうか?

例えば、娘さんがインターネットで情報を集めて、おすすめの会社を紹介するかもしれません。この場合、Webサイトのデザインや内容は、リフォームを考えている祖母と、アドバイスをする娘の両方に刺さるものである必要があります。

皆さん、自分のビジネスでこういった分析をしたことはありますか?顧客の背後にいる影響力のある人々を考えることはとても大切です。

BtoBの商談でも同じことが言えます。商談相手が課長なら、その上には部長や社長がいるかもしれません。さらに、社長の意思決定に影響を与える人がいるかもしれません。

このように、商談を成功させるためには、直接の相手だけでなく、その人に影響を与える人々のニーズや考えも理解する必要があるんです。

では、具体的にどうすればいいのでしょうか?以下のステップを試してみてください。

  1. 商談相手のプロフィールを事前に調べる。
  2. 相手の所属コミュニティや影響を受けている人物を特定する。
  3. 商談中に、意思決定プロセスや関係者について質問する。
  4. 得られた情報を基に、影響力のある人々のニーズも考慮した提案を作成する。

このアプローチを実践することで、より「刺さる」提案ができるようになります。なぜなら、単に目の前の相手だけでなく、その背後にいる影響力のある人々のニーズも満たす提案ができるからです。

心理学の研究でも、個人の意思決定は社会的影響を強く受けることが示されています。例えば、ロバート・チャルディーニの「影響力の武器」では、社会的証明の原理が説明されています。人は、他者の行動を参考にして自分の行動を決めることが多いのです。

また、ダニエル・カーネマンの「ファスト&スロー」では、私たちの意思決定が必ずしも合理的ではなく、周囲の影響を受けやすいことが示されています。

これらの研究結果は、ビジネスの現場でも当てはまります。顧客の意思決定は、単に製品やサービスの品質だけでなく、周囲の人々の意見や行動にも大きく影響されるのです。

さらに、マーケティングの観点からも、インフルエンサーマーケティングの重要性が近年強調されています。これは、ターゲット顧客に影響を与える人々を通じてマーケティングを行う手法です。

このように、「影響を与える人」を理解し、それを考慮に入れた戦略を立てることは、現代のビジネスにおいて非常に重要なスキルとなっています。

皆さんも、次の商談やマーケティング戦略を考えるとき、目の前の相手だけでなく、その人に影響を与えている人は誰なのかを考えてみてください。そうすることで、より効果的な提案ができ、成約率が上がるはずです。

今日のポッドキャストはいかがでしたか?これを聞いて、何か新しい気づきはありましたか?ぜひ、明日からの仕事に活かしてみてください。

それでは、今日はこれで失礼します。いつも聞いていただき、ありがとうございます。