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能力開発は、コルブの経験学習モデルが参考になる

Hiroki Teruya By Hiroki Teruya
能力開発は、コルブの経験学習モデルが参考になる

今日のランチポッドキャストでは、能力開発のプロセスについて紹介します。最近読んでいる本「GitLabに学ぶ世界最先端のリモート組織の作り方」から、興味深い内容を見つけました。

この記事は2024年9月22日に Podcast にて配信した音声をベースに作成しています。 ポッドキャストも合わせてお聞きください。

 

■ コルブの経験学習モデルとは?

デイヴィッド・コルブが提唱する「コルブの経験学習モデル」をご存知ですか?これは4つのステップを順に繰り返すことで、効果的に能力を開発していく方法です。

  1. 具体的経験
  2. 内省的観察
  3. 抽象的概念化
  4. 積極的実践

それぞれのステップを詳しく見ていきましょう。

  1. 具体的経験
    まず、自分で考えて行動し、その結果を受け止めて気づきを得るプロセスです。要するに、まずはやってみるということですね。
  2. 内省的観察
    次に、俯瞰的な立場から振り返ります。客観的に観察し、成功や失敗の要因を多角的に考察します。「なぜうまくいったのか」「なぜうまくいかなかったのか」を分析する振り返りの段階です。
  3. 抽象的概念化
    内省的観察で得られた情報を、よりメタな観点で捉えます。共通項や本質的な知見を抽出し、他の場面でも活用できるように汎用化します。これができると、例え話が上手くなりますよ。
  4. 積極的実践
    抽象的概念化で得られた学びを用いて実験を行います。この実験の結果が、再び「具体的経験」となり、サイクルが回っていきます。

■ 実践例:SEO対策の説明

例えば、SEO対策の説明をする時、こんな例え話を使います。 「Googleの検索結果に一番上に来るためには、本屋さんの店長さんに商品を目立つところに置いてもらうようなものです。これが『インデックス』と呼ばれ、Googleに登録されるんです。店長さんにおすすめされると、Google検索結果の1,2,3位に表示されますよ。」

この例え話ができるのも、SEOという専門知識を抽象化できているからなんです。

■ 実践例:ラーメン店の成功法則

以前、赤字のラーメン店を黒字に立て直す仕事をしていました。その経験から、行列のできる二郎系ラーメン店の成功ポイントを抽出しました。

  1. メニューが1つだけ(ラーメンのみ)
  2. 脳内麻薬を分泌させる要素がある
    • カロリーが高い
    • にんにくがある
    • 食感がある
  3. 独自の言語がある(野菜増し増し、油少なめ、辛めなど)

これらの要素が、独特の雰囲気と効率的なオペレーションを生み出し、行列を作り出しているんです。

■ 能力開発プロセスの実践

実は、このポッドキャスト収録自体が能力開発プロセスの実践なんです。今回で3回目の録音になりますが、毎回反省点を見つけて改善しています。

  1. 具体的経験:ポッドキャストを収録する
  2. 内省的観察:なぜ時間内に収まらなかったかを分析
  3. 抽象的概念化:効率的な話し方のコツを抽出
  4. 積極的実践:次の収録で学んだことを実践

さらに、AIツールを使って同時に文字起こしをしながら収録するなど、新しい試みも取り入れています。

■ まとめ

能力開発のプロセスは、コルブの経験学習モデルを参考にするといいでしょう。

  1. まずやってみる(具体的経験)
  2. なぜうまくいった/いかなかったのかを分析する(内省的観察)
  3. 俯瞰的に見て抽象化する(抽象的概念化)
  4. 抽象化したものを再現性があるかどうか試す(積極的実践)

このサイクルを意識的に回していくことで、確実に能力を伸ばしていけるはずです。

皆さんも、日々の仕事や学習にこのモデルを取り入れてみてはいかがでしょうか?きっと、新しい気づきや成長につながるはずです。

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