今日は皆さんに、単価を上げたいなら絶対に知っておくべきことをお話しします。それは「Sカーブ」を理解することです。
この記事は2024年8月16日にPodcastにて配信した音声を記事化したものになります。 Podcastでは 動画による配信をしていますので、詳しく知りたい方はPodcastでフォローしてご視聴ください。
Sカーブって何?なぜ大切なの?
Sカーブ、聞いたことありますか?これ、わかるだけで単価がめちゃくちゃ上がるんです。特に、もしあなたが単価の低さに悩んでいるなら、絶対に理解しておくべき概念です。
例えば、ライターさんで単価が低くて悩んでいる人。1文字3円とか10円とか20円とか、そんな感じで頑張って書いてるけど、なかなか売上が上がらない。そんな状況だと、このSカーブを理解するだけで、提案の内容が変わってきます。ヒアリングの内容が変わってきます。
私自身、常にこのSカーブをイメージしているので、上流工程からしかお仕事をいただいていません。これ、すごく大事なポイントなんです。
Sカーブの基本:人生のサイクルと同じ
Sカーブって、簡単に言うと人の一生と同じなんです。赤ちゃんが生まれて、はいはいして、歩けるようになって、小学生になって、思春期を迎えて、成長して、大人になって、結婚して子供が生まれて、おじいちゃんおばあちゃんになって...そんな感じです。
人の一生も、会社の一生も、商品サービスの一生も、同じライフサイクル、このSカーブを描いていくんです。
Sカーブの各段階を詳しく見ていこう
1. 導入期
これは赤ちゃんが生まれたばかりの時期です。会社で言えば、立ち上げたばかりの時期。フリーランスなら独立したばかりの時期ですね。
この時期に大事なのは、とにかく認知です。誰も知らないあなたや、あなたの会社のサービスを知ってもらうこと。そのために必要なのは、圧倒的な行動量です。
自分自身の会社のサービス、営業手法、マーケティング手法が当たるか当たらないか、試行錯誤する時期です。いろんなノウハウを試してみてもいいんですが、どちらかというと自分自身のやり方、自分のノウハウを試す時期です。
2. 成長期
ここは、小学生から思春期、そして成長していく時期です。会社で言えば、売上が上がり始めて、急成長している時期ですね。
この時期の特徴は、人手不足に陥ることです。仕事はあるけど回せない。今までは社長が頑張って営業していたけど、その結果、必勝パターンがわかって、お客さんがついてきて、売上が上がってきた。でも今度は回せない。
ここで大事なのは、会社の存在意義をしっかりと明確にすることです。なぜなら、いろんな人材が関わってくるからです。人を採用したり、協力会社と提携したり。自分以外の人たちと組まないと成り立たない状況になってくるので、会社の方向性がぶれると、誰もついてこなくなります。
ここでやるべきことは:
この時期、社長のマインドも変わってきます。今までは自分のためだったけど、社員を雇用したことで、社員の家族を養うために頑張らなければいけない。社会的な立場として、会社が潰れたらお客さんに迷惑がかかる。そんな風に、利己的な部分から利他的な部分へとシフトしていきます。
3. 成熟期
これは、大人になって40代、50代くらいの時期です。会社で言えば、30年とか40年とか、結構長くやっている会社に多い状態です。
この時期の特徴は:
- 売上が安定している
- 社員もいる
- でも、最近売上が横ばいになってきている
ここで社長が考えるのは、新規事業です。今のビジネスモデルが世の中の変化についていけなくなってきたので、新しい事業を立ち上げないといけない。そんな風に、新規事業を模索し始めます。
4. 衰退期
新規事業を始めなかった場合、そのまま衰退していきます。これは70代の経営者に多いパターンです。「もう俺の代でいいや」「今いる人材で回ればいい」と、成長意欲がなくなった状態です。
ここで大事なのは、衰退を防ぐこと。そのためには:
- 2代目、跡継ぎを育てる
- 新規事業を準備する
- 若手に新しい仕事を任せる
こうすることで、今までの事業は衰退しても、新しい「飯の種」ができて、また新たなSカーブを描き始めることができるんです。
Sカーブを理解すると何が変わる?
Sカーブを理解すると、クライアントがどの段階にいるのかがわかります。そうすると、提案する内容が全然変わってくるんです。
例えば:
- 導入期のクライアント
- とにかく認知と行動量が大事
- 社長自身が動くべき時期
- 外注よりも、まずは自分で動くことをアドバイス
- 成長期のクライアント
- 人手不足なので、外注を提案
- スピード感が求められる
- 投資マインドになっているので、単価は上がりやすい
- 成熟期のクライアント
- 若手社員が動く場合が多い
- 会社の土台自体を変える必要がある場合も
- 全社的な取り組みが必要になる
単価を上げるコツ:上流工程を狙え
Sカーブを理解すると、何をどういう施策をすればいいかがわかります。そうすると、いわゆる「上流工程」からお仕事をいただけるようになるんです。
上流工程って何か?簡単に言うと、「パーツになるか、頭になるか」の違いです。
例えば、ホームページ制作で言えば:
- 戦略・企画:頭(上流工程)
- デザイン、ライティング:パーツ
パーツになると単価は安くなります。でも、頭になる上流工程だと、トータルの予算を作るところから考えていくので、単価が上がるんです。
実践:Sカーブを活用した提案の仕方
では、実際にどう提案すればいいか?こんな感じです:
- クライアントの状況を確認 「御社は今、Sカーブでいうとこの段階ですね」
- 業界の状況を説明 「この業界は今、こういう状況です」
- 必要な施策を提案 「だから、今必要なのはこういう施策です」
- 自分たちの強みを説明 「私たちはこういうチームを組んで、こんなことができます」
- 具体的な金額と期間を提示 「月額○○万円いただければ、半年でここまでできます」
こういう風に提案すると、上流工程からお仕事をいただけるようになります。
まとめ:Sカーブを理解して、ビジネスを成長させよう
Sカーブを理解すると、自分の立ち位置も、クライアントの状況も、業界全体の動きも見えてきます。そうすると、何をすべきか、どう提案すべきかがクリアになります。
私自身、ライティング業界は今、完全に衰退期に入っていると思っています。AIの登場で、ますますその傾向は強まるでしょう。だからこそ、次の一手を考える必要があるんです。
皆さんも、自分の業界はSカーブのどの段階にあるのか、よく考えてみてください。そして、それに合わせた戦略を立てていってください。
今日のお話が、皆さんのビジネスの成長のヒントになれば嬉しいです。頑張っていきましょう!