今日は、マーケティングの観点から見た地方のスーパーの商品棚について、興味深い発見をお話ししたいと思います。
実は現在、福岡県の久留米市に来ております。次男が野球大会の遠征で来ていまして、急遽、応援のために私も来ることになりました。そんな中で、地元のスーパーに立ち寄る機会があり、そこで興味深い発見をしたのです。
この記事は2024年8月3日にポッドキャストにて配信した音声を記事化したものになります。 Podcastも合わせてお聞きください。
久留米市の「ジョイント」という生鮮市場のような雰囲気のスーパーで買い物をしていたところ、ビールの棚で目を引く商品を見つけました。それは、135mlという小さなミニサイズの缶ビールです。
アサヒビール、キリンビールを始め、他の銘柄のビールもこのミニサイズで販売されていたのです。これは私の地元沖縄ではあまり見かけない光景で、非常に興味深く感じました。
マーケティングの観点から特に注目したのは、これらのミニサイズビールの配置場所です。棚の一番上、つまり手に取りやすい位置に置かれていました。この配置は、この商品の需要が高いことを示唆しています。
調査してみると、このミニサイズビールには複数のターゲット層があることがわかりました。
久留米市でこの商品が目立つ位置に配置されていた理由として、以下の仮説が考えられます:
これらの要因を考慮し、スーパーはこの商品を重点的に展開していると推測されます。
source:https://www.citypopulation.de/en/japan/fukuoka/_/40203__kurume/
人口比率を調べてみると、60歳以上が35%近く占めています。高齢者が多い地域ですね。
また、外国人観光客の状況を調べてみました。
Source:https://www.city.kurume.fukuoka.jp/1100keikaku/2045keikaku/3175kankou/files/03.pdf
2019年でデータは古いですが、外国人観光客は2万人というところでしょうか。
データから読み取れることとして、ビールのミニ缶が久留米市内のスーパーで販売されていた要因としては、高齢者が多く、お盆などにビールをお供えする文化が残りつつ、量は飲めないが、アルコールは摂取したい高齢者のニーズに合っているのだと考えられます。
まだスーパーには1箇所しか足を運んでいないため、正確なデータではないですが、観察することでマーケティング力を鍛えるトレーニングになりますね。
このミニサイズビールの存在は、消費者ニーズの変化を如実に表しています。
この事例から、以下のようなマーケティング戦略の重要性が浮かび上がります:
一見何気ない商品棚の中にも、実は緻密なマーケティング戦略が隠れています。地方のスーパーであっても、その地域特性や消費者ニーズを深く理解し、それに応じた商品展開や売り場づくりを行っているのです。
私たちマーケターは、日常生活の中での小さな変化や違いにも敏感であるべきです。そこには、消費者の潜在的なニーズや社会のトレンドが隠れているかもしれません。
今回の発見は、地方都市のスーパーの一角で見つけた小さなビール缶から始まりました。しかし、そこから見えてきたのは、日本の消費構造の変化や、きめ細かなマーケティング戦略の重要性でした。
皆さまも、日常の中に潜むマーケティングのヒントに目を向けてみてはいかがでしょうか。思わぬ発見があるかもしれません。
それでは、今日も素晴らしい一日になりますように。頑張っていきましょう!