今の時代、画像生成AIを使えば、誰でも簡単に「完璧な美女」や「理想のイケメン」を作れるようになりました。コストは安いし、スキャンダルのリスクもない。正直、マーケティング効率だけを考えれば「AIモデルでいいじゃん」となるのは自然な流れかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。僕たちは、本当にそれで「心が動く」んでしょうか?
最近、街中やSNSで見かける「完璧すぎて違和感のあるAIモデル」に、どこか冷めた感情を抱いたことはありませんか?
今回、僕たちがサイト制作をお手伝いさせていただいたモデル事務所「FUNLY-NOVA(ファンリーノバ)」さんのプロジェクトを通じて、改めて確信したことがあります。
それは、「これからのAI時代だからこそ、人間の不完全な個性こそが最大のブランド資産になる」ということです。
1. なぜAIモデルでは「ブランド」が作れないのか
誤解しないでほしいのは、AIを否定しているわけではありません。バナー広告の大量生産や、低単価商品のカタログならAIは最強の武器になります。
しかし、「ブランドを好きになってもらう(ファン化)」という文脈では、AIは人間に勝てません。理由はシンプル。AIには「体温」と「ストーリー」がないからです。
既視感という罠
AIが生成する画像は、過去のデータの「平均値」です。だから、どこかで見たことがあるような「無難な美しさ」に落ち着いてしまう。これでは、他社との差別化が命であるブランド戦略において、自ら埋没しにいくようなものです。
「嘘」を見抜く消費者
今の消費者は、驚くほど目が肥えています。本物か偽物か、その奥に「思想」があるかどうかを敏感に察知します。「実在しない人間が、実在しない体験を語る」という構造に、消費者は無意識のうちに距離を感じてしまうんです。
2. FUNLY-NOVAのサイト制作で僕たちが考えたこと
今回、僕たちがFUNLY-NOVAさんの公式サイトを作る際に、クライアントと徹底的に議論したのが「モデル一人ひとりの個性をどう可視化するか」という点です。
(名古屋のモデル事務所、ファンリーノバ様:https://www.funly-nova.com/)

このサイトを見てもらえばわかりますが、あえて過度な装飾はしていません。主役はあくまで「人」です。
- 余白の美学: モデルが持つ空気感を壊さないためのデザイン。
- ポートフォリオの深み: 単なるサイズ表記ではなく、その人の「表現の幅」が伝わる構成。
なぜここまで「個」にこだわったのか。それは、モデル事務所こそが「個性のデパート」であり、その個性の掛け合わせこそが、クライアント企業のブランドに「命」を吹き込むからです。
3. 「人間モデル」がもたらす3つのブランド価値
では、具体的に「人間」を起用することで、ブランドにはどんなメリットがあるのか。僕なりに3つに整理しました。
① 予測不能な「表現力」
撮影現場で、カメラマンのディレクションを超えた「一瞬の表情」が撮れることがあります。計算されていない、その瞬間にしか生まれないエモーション。これは、プロンプトで制御されたAIには逆立ちしても真似できません。この「揺らぎ」が、見る人の心を掴みます。
② ストーリーの共有(共感軸)
モデル自身が歩んできた背景、活動に対する想い。そういった「バックボーン」があるからこそ、その人が商品を持った時にストーリーが生まれます。「この人が選んでいるなら、信頼できる」というLTV(顧客生涯価値)に直結する信頼関係は、実在する人間にしか作れません。
③ 「多様性」へのリアルな対応
今の時代、美の基準は一つではありません。FUNLY-NOVAに所属するモデルたちのように、それぞれが異なる強みや個性を持っていること。その多様性こそが、ブランドが「私たちはあなたたちの味方です」というメッセージを届ける際の強力な裏付けになります。
4. これからのデジタルマーケティングの勝ち筋
これからのD2Cやブランディングにおいて、勝ち残るのは「AIを使いこなしつつ、コアな部分で人間を重用する」ハイブリッド型の戦略です。
- 検証はAIで: どの属性が反応するか、テスト段階ではAIを活用。
- 勝負は人間で: 「ここぞ」というメインビジュアル、ブランドの顔となるシーンでは、FUNLY-NOVAのようなプロのモデルを起用し、圧倒的な質感を出す。
この使い分けができる担当者が、これからの市場をリードしていくはずです。
まとめ:結局、人は「人」に惹かれる
技術がどれだけ進化しても、僕たちが人間である以上、最終的に心が動かされるのは「人の熱量」や「個性」です。
今回制作したFUNLY-NOVAさんのサイトには、そんな「個を信じる力」が詰まっています。もし、あなたが自社ブランドの打ち出し方に悩んでいるなら、一度彼らのプロフィールを覗いてみてください。きっと、「あ、この人と一緒にブランドを作りたい」と思える出会いがあるはずです。
僕たちBrandBuddyzも、そんな「個性が輝く場所」をデジタルの力でこれからも支援していきたいと思っています。