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フリーランスが下請けから脱却する方法とは?

Hiroki Teruya By Hiroki Teruya
フリーランスが下請けから脱却する方法とは?
フリーランスが下請けから脱却する方法とは?
20:11

おはようございます、照屋です。今日は「元請けと下請け、あなたはどちらになりたいですか?」というテーマでお話ししたいと思います。皆さんは、どちらが儲かるかご存じでしょうか?答えは、元請けです。

今回は、特にフリーランスの方に向けて、元請けになるためのポイントをお伝えします。

このブログ記事は2024年6月30日にポッドキャストにて配信した音声内容を記事化したものになります。ポッドキャストも合わせてお聞きください

 

元請けと下請けの違い

まず、元請けと下請けの違いを簡単に説明しましょう。元請けはクライアントと直接取引を行う立場です。一方で、下請けは元請けから仕事を依頼される立場にあります。あなたは今、どちらの立場で仕事をしていますか?

例えばWeb制作をする場合、広告代理店が大手メーカーからイベント企画を受注し、イベント専用のWebサイトやランディングページの制作をフリーランスに外注するケースなどが考えられます。

この時、発注者側の元請け担当者から依頼が来ることがあると思いますが、要件定義ができていなかったり、ヒアリングができていなかったりすると下請けとして制作する側としては前に進まなかったり、指示通り制作したものの修正など戻しが多くなることもあります。

私も元請けとして外注さんに発注することが多いですが、要件定義が曖昧だったり、指示が曖昧だったりすることで、外注さんを困らせてしまうこともあり、いつも反省していおります。笑

ライティングの仕事の例

例えば、ライティングの仕事では、SEO対策やブランディングのためにコンテンツを作成します。あなたがライターとして仕事を受けるとき、その依頼は直接事業会社から来ていますか?それとも、広告代理店やプロダクションを通して来ていますか?フリーランスは、間に入る会社からの依頼が多い傾向がありますが、これは問題を引き起こすことがあります。

どういう問題かというと、元請けがクライアントの意図をしっかり汲み取らなかったため、制作した記事をクライアントに見せた時、大きな修正が入ったりすることで工数オーバーになってしまうなどです。

直接クライアントと取引している場合はヒアリングをして意図をしっかりと汲み取って認識の齟齬がないようにすれば大きな認識のズレは発生しません。

しかし、間に入る会社や間に入る人がいることによって情報の伝達不足や誤認によって、伝言ゲームのように末端の作業するフリーランスの方に伝わる時には、全然当初と違う情報が届いてしまうケースもあります。

なので、クオリティの高い仕事をするのであれば直接取引をする元請け側になることをおすすめします。間に入る会社や間に入る人が増えることによってコミュニケーションの品質によって成果物に影響が出てくるからです。

では元請けになるためにはどうしたらいいでしょうか?

営業スキルの重要性

元請けになるためには直接取引をすることです。そのためには新規のお客様の開拓を自分でする営業力を身につけることが大切です。

しかし、多くのフリーランスが抱える問題の一つは、営業経験が不足していることです。営業スキルがないと、新規のクライアントを獲得するのが難しくなり、仕事が途切れてしまうことがあります。

デザインのスキルやライティングのスキル、映像制作のスキルがあったとしても新規の顧客を開拓する営業スキルがなければ、そのスキルは価値を提供することができずにとてももったいないです。

もちろん営業力がなくてもクラウドソーシングを活用すれば仕事を獲得することもできると思います。ですが、クラウドソーシングを利用していたとしても営業スキルがあることによってライバルの多い価格競争になりがちなクラウドソーシングの中でも頭一つ抜きん出ることができます。

営業力はコミュニケーションの総合力

営業スキルは、実際には高いコミュニケーションスキルに基づいています。コミュニケーションスキルが高ければ、ディレクションや企画、チーム編成ができるようになり、元請けとしての立場を確立することができます。これにより、あなたの仕事の単価も自然と上がります。

仕事は相手があって初めて成り立ちます。その相手とは目の前にいる見込み客や既存のお客様、お仕事を一緒にする仲間のことです。

自分が思っていること相手に分かりやすく伝える。相手が思ってることを汲み取る。会話のキャッチボールする。基本的なことですが、この基本を体系的に学ぶ機会というものが社会人になって営業職についていない場合は学ぶ機会が少ないと思われます。

友達とお話をするコミュニケーションと新規のお客様を開拓するためのコミュニケーションは異なります。なぜならば営業を目的としたコミュニケーションは相手が「欲しい、買いたい、お願いしたい」という気持ちにならなければ商談は成立しません。

営業は精神論ではなくて心理学です。

相手に合わせてコミュニケーションのスタイルを変えたり、本音を引き出せるような場を作ったり、本音を引き出したり、解決策を提示したり、次のアクションに持っていくためのクロージングをしたり、これらは全てロジックがあり、ステップがあります。

商談が始まる前に、話しやすい場を作るためにアイスブレイクをしたり、「あなたともっと話をしてみたい、聞いてみたい、自分の本音をさらけ出して相談したい」と思ってもらうためにアプローチをしたり、やりたいこととできてないこと整理して課題を明確にするためにヒアリングをしたり、ヒアリングで出てきた課題を解決策を提示するプレゼンテーションをしたり、料金やサービスの範囲を決める条件合意をするクロージングをしたりします。

営業力は、誰でも身につけることができます。ご自身の専門スキルに営業スキルが+アルファすることによって、あなた自身の価値が最大化します。

実際の経験談

私自身の経験からお話しすると、初めて受注した動画制作の案件では、パソコンもなく、スマートフォンだけで撮影・編集を行いました。それでも、18万円で売ることができました。このように、営業スキルさえあれば、仕事に困ることはありません。あなたも、営業スキルを身につけることで、フリーランスとしての成功を手に入れることができます。

独立した当時パソコンも持っていなかった私は、この動画制作を18万で受注し、クライアントから着手金として9万円を先に入金していただいて中古のパソコンを7万円で買い、Adobeを契約し、Udemyで動画編集スキルを学び、動画を制作して納品後に残りの半分の9万円をお支払いしていただきました。

このようにコミュニケーションスキルがあれば、たとえ今手元にお金がなくても、制作スキルがなくてもお仕事を受注した後に、必要なものを買い、必要なスキルを身につけてクライアントを満足させることもできます。

営業スキルがあればどんな状況でも食いっぱぐれすることはありません。

実際に効果のある営業方法

営業スキルの中で特に重要なのは、顧客の課題を理解し、その解決策を提示するソリューション営業です。これにより、クライアントから信頼を得て、高単価の案件を獲得することができます。あなたは、顧客の課題をどれだけ深く理解していますか?解決策を提示する準備ができていますか?

ソリューション営業は顧客の課題を整理して解決策を提示することができます。このソリューション営業には大切な順番があります。

<ソリューション営業のステップ>

  1. 事前準備の徹底
  2. アイスブレイク
  3. アプローチ
  4. ヒアリング
  5. プレゼンテーション
  6. クロージング

1.事前準備の徹底

商談に入る前にクライアントの課題は何なのか、、何に困っているのか、どんなことをしたいのか、ビジネスモデルはどうなってるのか、ライバルはどこなのか、クライアントのビジネスモデルは今後成長市場なのか衰退市場なのか、これらを調査した上で仮説を立てます。一言で言うと「クライアントを成功させるために私は一体何を提供できるのか?」と考えることです。

会社のレべニューのグラフ

特に経営者と商談する場合は、投資対効果を意識します。例えば「ホームページ制作に50万をかけたら、いくらうちの会社は利益が出るんだろう?」この経営者の疑問に対して即答できる状態にしておきます。

御社の業界でしたら粗利率がおそらく何%なので、仮に客単価が○○円だとして考えると、公式ホームページから問い合わせする確率が○%、商談からの契約率が〇〇%だとすると、年間○○人集客すれば、ペイできますね。

みたいな感じです。

経営者はホームページが欲しいわけではなくて会社に利益をもたらす手段として検討しているだけです。

事前準備では徹底的に経営者の立場で物事を考えます。商談では自分で立てた仮説をぶつけて検証します。

2.アイスブレイク

アイスブレイクとは緊張ほぐす意味です。商談に入る前に話しやすい雰囲気作りをします。自分が緊張していたら相手も緊張しますし、ムスっとしてたら相手もムスっとします。人は鏡です。Zoomで商談する時に、入手できる情報はモニターに映っている相手の上半身と背景と声のみです。

氷を砕く

ここから相手の状況を把握するのはとてもハードルが高いです。それは相手も同じです。相手が話しやすくするために自分自身は笑顔になってるか、声のトーンはどうだろう、声に笑顔はあるだろうか、自分は真剣に集中しているけれどもそれは相手にとって威圧的な表情と捉えられないだろうか。

フリーランスでコミュニケーションが苦手な方は、自分がそういう表情をしていること客観的にわかってない方がいます。自分自身は真剣だけれども相手にどう伝わってるのだろうか、相手に不快な気持ちをさせてないだろうか、笑顔だろうか、意識してますか?

おすすめなのがZoomのレコーディング機能を使って、自己紹介の動画を撮ってみてください。こわばった顔してないだろうか、笑顔はあるだろうか、声に笑顔はあるだろうか、自分自身を客観視して相手が話しやすくなる状況を作るようにトレーニングすることをおすすめします。

3.アプローチ

アプローチとは自己開示のことです。自分自身をさらけ出して相手に信用していただく、信頼していただくために情報を発信します。

女性が自分の心の扉を開く

何の情報を発信するのか?自分の考え方や実績などです。一言で言うと「この方に自分の本音を話したらいいことありそうだな、話を聞いてみたいな」と思ってもらうことがゴールです。

このアプローチを失敗すると次のステップであるヒアリングがうまくいきません。アイスブレイクがうまくいかなかったとしても、ここのアプローチでしっかりと話しやすい雰囲気作りと、自己開示ができるとヒアリングに移ることができます。

おすすめなのは、あなた自身のミッション、ビジョン、バリューを伝え、専門家として認識してもらうことです。

私のビジョンはこういうビジョンを掲げています。私の志はこうです。だから今こういうお仕事をしているのです。なので私の仕事のスタンスはこういう仕事の仕方を大切にしています。

実績としてこういう課題のあったクライアントが、この施策をしたことによってここまで成長することができました。みたいな感じです。

ここで注意することは、いきなり商品やサービスの話をしないということです。課題が特定していないのにも関わらず、商品やサービスをの話をしても相手は聞いてもらえませんし、ただの売り込みになってしまいます。

映画の予告編のようにあなた自身に興味を持ってもらう「もっと聞きたい、もっと知りたい、これからこの人と付き合うことによってどんな素晴らしい未来が待ってるのか、どんな変化が起きそうか」とワクワクさせることです。

4.ヒアリング

ヒアリングの目的は本音を引き出して、やりたいことと、できてないことを明確にして課題を特定し、優先順位を決めることです。

商談相手がまだ課題と認識していないケースも多くあります。また、あなたのことを信頼していない場合、信頼関係ができていない場合は、そもそも本音を話さないこともあります。

保育士が子供の声を同じ目線で聴く

ヒアリングはオープンクエッションとクローズドクエッションを組み合わせます。そして、やりたいことと、できてないことを傾聴します。

人は話をすることによって忘れていたことを思い出したり、気づいていなかったことを気づいたりします。

ヒアリングができることによって潜在ニーズを顕在化させることができます。

ホームページを制作したいという依頼がある場合、ここで聞くことは、ホームページを制作するデザインの内容とかではなくて、事前準備で仮説を立てたことをぶつけて検証することです。

御社の業界は現状こうだと思いますが、もしかして、こういう戦略だからこういったホームページを作ろうと考えてますか?

とかです。

5.プレゼンテーション

プレゼンテーションはヒアリングで出てきた課題を特定し、優先順位をつけた上で解決策を提示します。この解決策は商品やサービスの話ではなくて課題に対して解決するためのアイディアです。

アイディアを出す

例えば、ヒアリングで利益率が低いと聞いたのであれば、解決策は客単価を上げるためにターゲットを変えるということです。

ターゲットを変えるための手段として、すでにある公式Webサイトとは別に、目的とターゲットを絞った集客特化型のWebサイトを別で立ち上げる方法を提案します。

プレゼンテーションは起承転結で話をするのではなくて、相手に伝わりやすいPREP法を使います。

  1. Point:結論
  2. Reason:理由
  3. Example:例や根拠
  4. Point:結論

P:結論から言いますと、客単価を上げるためにはターゲットを変えたほうがいいです。

R:なぜならば、現状の社員数で対応できる客数は限られてるからです。

E:例えば、客数を増やすためには社員を増やす必要があります。でも採用で人材を獲得するのにはお金もかかりますし、売り手市場では優秀な人材を集めることは大手でも難しい状況です。社員を増やさずに客単価を上げることができれば利益率を向上させることができます。

P:なので、客単価を上げるために狙っていくターゲットの客層を変えていきましょう。

PREP法は、ハンバーガー話法とか、サンドイッチ話法とも言います。是非やってみてください。

6.クロージング

クロージングとは商談をクローズさせるための締めになります。次のステップへの確認や金額の提示、契約する上での条件合意がクロージングです。

握手をするビジネスマン

商談のIAHPCの中で最も重要でないのが、このクロージングです。テクニックは色々ありますが、IAHPまでしっかりとできれば、見込み客は「買いたい、欲しい、やりたい」という状態になっています。

クロージングは商談の中で最もテンションを下げることが重要です。目の前の人に対して考える時間をしっかりと与えます。ここでのポイントはやる前提で話をしてやらなければおかしいというマインドで接することです。

また、見込み客から出てきた質問に対して即答します。ここで質問に対して即答できなければ見込み客は不安が出てしまいます。

なので、相談前の準備で想定されるあらゆる質問内容に対する回答を準備しておきます。「金額が高い」と言われた場合になんて答えるのか、「社内で一度持ち帰らせて検討します」と言われたら何ていうのか、価格交渉が入った場合、どこまで値下げ対応するかとか、質問に対して即答できれば買わない、やらない理由がなくなります。

クロージングでよくありがちなのが「検討します」です。何に対して検討するのか、提案内容には気に入ってくれているのか、やりたいと思っているのか、やりたいと思っているが金額が高いと思っているのか、何に懸念を示しているのかをしっかりと確認します。

商談相手に決裁権がない場合、即決することは難しいため、社内の決済フローを確認します。担当者の味方になり、社内決済が通りやすくなるようなサポートに徹します。

このように商談1つ1つとってもやることは多くあり、事前準備+IAHPCが重要になります。案件を獲得できない、受注できないフリーランスの方は一つ一つやることをやってないことが多いです。また順番がちぐはぐだったりします。

人の心が動かすのは与える情報の順番、引き出す順番がとても大切です。

営業スキルを磨く方法

では、営業スキルをどのように身につければ良いのでしょうか?私が運営している「覗き見営業オンラインレッスン」では、営業の基本から実践的なスキルまでを学ぶことができます。このレッスンを通じて、あなたも営業スキルを高め、元請けとしての立場を確立することができますので、覗いてみてください。

https://brandbuddyz.thinkific.com/courses/5

まとめ

元請けとして成功するためには、営業スキルを磨き、高いコミュニケーション能力を持つことが重要です。これにより、新規のお客様を開拓し、長期的に安定した収益を得ることができるようになります。あなたも、元請けとしての道を歩み始めてみませんか?

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