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【解説】小規模事業者持続化補助金コロナ型とは?対象条件など

作成者: Narumi Kyan|20/07/31 6:37

新型コロナウイルスの影響を受け、経営が傾いたり、大きな打撃を受けた企業が多い中、特に中小企業は苦境に立たされていると言えると思います。

実際、前年同月比(4月)の業績影響について、このようなアンケート結果があります。

 

参考:中小機構_新型コロナウイルス感染症の中小・小規模企業影響調査(2020年4月)

そんな中小企業をサポートするため、令和2年4月28日に『小規模事業者持続化補助金コロナ特別対応型』の公募が開始されました。

 

一次締め切り 2020年5月15日(金)[郵送:必着]※ご注意ください。

二次締め切り 2020年6月5日(金)[郵送:必着]※ご注意ください。

三次締め切り 2020年8月7日(金)[郵送:必着]※ご注意ください。

四次締め切り 2020年10月2日(金)[郵送:必着]※ご注意ください。

参考:沖縄県商工会連合会HPより

 

この記事では、小規模事業者持続化補助金コロナ特別対応型とはどういう補助金なのか、どういう基準で対象が決まるのかなど、わかりやすく解説していきたいと思います。

 

※当記事では、小規模事業者持続化補助金コロナ型についてわかりやすく解説していきますが、詳しい基準や項目など確認が必要になります。当記事のあとに必ず公募要領(沖縄県商工会連合会)をご確認のうえ、申請を行ってください。

 

小規模事業者持続化補助金コロナ特別対応型とは

 

 

長い名前で難しく感じますが、わかりやすく説明すると、「新しい事業の経費を一部補助してくれる補助金」ということになります。

※新たな販路開拓・生産性向上に必要な経費の一部を補助する補助金

 

この補助金は、中小企業生産性革命推進事業という事業の一環で、中小企業に対して柔軟かつ継続的に支援することを目的とした事業となっています。

 

中でも、小規模事業者が課題とする設備投資や、IT導入販路開拓など、特に必要性の高いものを中心に支援を進めるもので、前向きに新型コロナウイルスの影響を乗り越え、持続的な成長を目指し、継続的に成長していく意欲を持つ小さな会社やお店(法人個人問わず)を対象にした補助金です。ただし、経営計画を審査し、採択されたものだけが今回の補助の対象となりますので、ご注意ください。

 

こちらが、小規模事業者持続化補助金コロナ型の概要です。大きく分けると5つのポイントにわけられます。

 

①小規模事業者が対象(法人・個人問わず)

まず1つ目のポイント。『小規模事業者が対象』ということです。「個人事業主だから対象にはならないんじゃないか」と思われるかもしれませんが、今回は、法人・個人関係なく対象となります。※例外あり

 

②上限100万円(補助率2/3、3/4)

2つ目のポイント。補助には上限があり、『上限は100万円』ということです。また、条件によって、補助率が2/3の時と、3/4の時があります。

 

共同申請が可能

『共同申請も可能』になっています。複数事業者が連携して申請する場合に関しては、補助上限が上がります。

 

特例事業者について

上限が50万円引き上がる『特例事業者』という仕組みが追加されました。

 

コロナ対応に関する投資額が全体の6分の1以上必要

コロナ対応に関する投資額が、全体の1/6以上必要です。

 

遡及(そきゅう)適用がある

2020年2月18日以降に発生した経費まで、遡って申請することができます。

 

概算払い(交付決定額の50%)による即時支給あり

これはとても嬉しいポイントです。一般的な補助金は事業が終了した後に支給されますが、今回の小規模事業者持続化補助金コロナ型は、交付決定額の50%を即時支給してくれます。つまり、100万円決定したのであれば、50万円が即時に支給されるということです。

※売上前年同月比で20%以上減少している事業者が対象

 

③新型コロナウイルスによる環境変化を乗り越え、持続的な成長を目指す販路開拓費用を一部補助

3つ目のポイントです。「新型コロナウイルスによる環境変化を乗り越え、持続的な成長を目指す販路開拓費用」について一部補助してくれます。この補助は2/3や、3/4となります。

 

④経営計画を作成する必要がある

申請をすれば100%通るものではなく、経営計画を作成し、承認後に審査を受け、審査を通ると補助金を受け取ることが出来ます。申請すればだれでも通るものではなく、審査があります。

 

⑤事業再開枠 (定額50万円)の制度

事業再開枠(定額50万円)は、コロナウイルスに対応する経費に関して、100%が補助されるというものです。

 

なので、上限100万円のコロナ特別対応型と、この事業再開枠を組み合わせることで、最大150万円の補助が受けられる補助金制度になったということになります。

※事業再開枠のみ単独での申請は不可

 

小規模事業者等とは

 

小規模事業者等とは、具体的にどういう事業者を指すのでしょうか。大きく3つに分けることが出来ます。

 

①会社及び会社に準ずる営利法人

 ┗株式会社・合名会社・合資会社・合同会社・特例有限会社・企業組合・協業組合

②個人事業主

 ┗商工業者であること

③一定の要件を満たした特定非営利活動法人

 

●商業サービス業(宿泊・娯楽業を除く)

 ┗常時使用する従業員の数→5人以下

●サービス業のうち宿泊業・娯楽業

 ┗常時使用する従業員の数→20人以下

●製造業その他

 ┗常時使用する従業員の数→20人以下

 

〜常時使用する従業員に含まれない方々〜

・会社役員

・個人事業主本人

・同居の親族従業員

・休職中の社員

・パートタイム労働者

※条件あり

 

※一般社団法人公益社法人医療法人などは対象ではない

 

小規模事業者の条件を見ていきましょう。

 

「商業サービス業(宿泊・娯楽業を除く)」に関しては、常時使用する従業員の数が5人以下という条件です。

 

そして、「サービス業のうち宿泊業・娯楽業」と「製造業その他」に関しては、常時使用する従業員の数が20人以下という条件です。

 

「常時使用する従業員って具体的にどういう人?」という質問が生じると思いますが、図にあるように、”常時使用する従業員に含まれない方”という規程がありますので、こちらを基準に判断出来ます。

 

コロナ特別対応型の補助率について

 

補助上限額→100万円(特例事業者を除く)

      150万円(特例事業者のみ)

補助率 A サプライチェーンの毀損への対応→2/3以内

    B 非対面型ビジネスモデルへの転換→3/4以内

    C テレワーク環境の整備→3/4以内

 

サプライチェーンの毀損への対応

Aサプライチェーンの毀損への対応こちらに関しましては2/3以内補助となります。

 

非対面型ビジネスモデルへの転換

非対面型ビジネスモデルへの転換に関しましては、3/4以内補助となります。

 

テレワーク環境の整備

テレワーク環境の整備に関しては、3/4以内補助となります。

 

類型の違いを解説

補助対象経費の6分の1以上がA・B・Cのいずれかの要件に合致する投資を行うこと。そして、複数の類型に合致する場合、合計額が補助対象経費の6分の1以上であれば対象となります。

 

類型A

製造業者が部品調達先の休業により既存の製品の製造が困難となったため、自社で部品が製造できるように機械設備を導入。他社の休業に伴い、お客様に供給されなくなった製品を自社で製造するために機械設備を導入。

 

経費例

機械設備の導入費

 

類型B

飲食店がテイクアウトを始めるためテイクアウト用の容器メニューを試作開発。事前に予約ができるようホームページを作成し、認知度を向上し商圏を広げるため広告宣伝を実施。

 

経費例

テイクアウト用メニューの試作開発費

ホームページ改修費

ポスティング用チラシの作成費用

非対面型非接触型の接客に移行するために行うキャッシュレス決済端末の導入

 

類型C

企業向け商品の販売業者が非対面型によるお客様への営業活動を実施するため、 Web 会議システムを導入。さらに従業員にテレワークを促すため、クラウド上での勤務管理システムやコミュニケーションツールを導入。

 

経費例

WEB会議システムの導入費

クラウドサービスの導入

 

 

特例事業者について

コロナの影響を特に強く受けた業種業態を「特例事業者」と指定し、50万円を上乗せして補助する形となりました。

 

 

 

特例事業者の例

 

・屋内運動施設

・バー

・カラオケ

・ライブハウス

・接待を伴う飲食店

 

補助対象経費について

具体的にどういう経費が補助対象経費とみなされるのかについて、解説していきます。

 

・機械装置等費

・広報費

・展示会等出展費

・旅費

・開発費

・資料購入費

・雑役務費

・借料

・専門家謝金

・専門家旅費

・設備処分費

・委託費

・外注費

 

〜経費対象ではないものの一例〜

・PC やタブレットなど汎用性のあるもの

・自動車などは移動販売車両のみ対象となる

┗宅配バイクやキッチンカーetc

・中古品の購入で税抜50万円以上のもの

 

経費対象にならないものについてですが、例えばパソコンやタブレットなどは、今回の事業が終わった後も通常の業務の中で使用できますよね。こういうものに関しては、補助対象から外れます。あくまでも、今回の事業に使うものに特定されるということです。

 

補助対象経費の条件

 

補助対象経費の条件があります。この条件を満たしていなければ補助対象にはなりませんので、しっかり確認をしてください。

 

①使用目的が本事業に必要と明確に特定できる経費

┗PC やタブレットは対象外

自動車の購入は対象外(移動販売車両のみ対象)

 

②原則、交付決定日以降に発生し対象期間中に支払が完了した経費

┗クレジットカード払いは引き落としが期間中であること

分割払いやリボ払いは全ての支払いが終わってなければ対象外

 

③証拠資料等によって支払金額が確認できる経費

┗支払いは原則銀行振込

 

※①から③まで全てを満たす必要がある

 

これらを証明できる書類が確認できない場合は、補助できなくなります。証拠となる書類はしっかり保管をしておいてください。

 

開拓販路の対象範囲

こちらは、国内に限らず海外市場も含むことができます。そして、消費者向け一般のお客様に対する販売や、企業に対する販売(B to BやB to C)も対象になります。

 

さらに、開業したばかりの事業者が店舗認知度向上のためのオープンイベントを行う場合も対象になります。

 

尚、本事業の完了後おおむね1年以内の売り上げにつながるつながることが見込まれる事業活動という線引きになります。比較的近い将来に利益が見込まれる事業ということです。

 

※補助対象となり得る販路開拓などの取組事例に関しましても、公募要領をご覧ください。

 

まとめ

 

ご自分の事業が対象ということになれば、あとは計画書を作成し提出します。

 

今回は、『小規模事業者持続化補助金コロナ特別対応型』について解説していきました。最大150万円ものお金が補助される(条件あり)ので、規程が細かいと感じますよね。

 

ですが、この補助金を利用すると、世界中で使用されているマーケティングオートメーションツールを導入することも可能です。

 

使い方によっては、会社を大きく成長させることも出来る補助金です。是非活用していきましょう。

 

※当記事では、小規模事業者持続化補助金コロナ型についてわかりやすく解説していきますが、詳しい基準や項目など確認が必要になります。当記事のあとに必ず公募要領(沖縄県商工会連合会)をご確認のうえ、申請を行ってください。

 

今回の記事が少しでもお役に立てればと思います。