AI時代に不可欠な「言語化スキル」。なぜ重要なのか?毎日のブログ作成や1分間スピーチを習慣化する具体的なメリットと、その科学的・心理学的根拠を徹底解説。社員教育、自己成長、そして会社の未来を変えるヒントをご紹介します。
はじめに:新しい仲間と創る、未来の「会社のカタチ」
5月に入り、多くの企業では4月に迎えた新しい仲間たちが、少しずつ職場や環境に慣れてきた頃ではないでしょうか?
私たちの会社でも、新しいメンバーが加わり、日々の業務を通じてお互いの人となりを知り、チームワークが徐々に形作られています。まさに、これからどんな組織文化、どんなカルチャーを築いていくのか、既存の社員や経営者も含め、全員で考えていく大切な時期です。
あなたの職場では、新しいメンバーが加わった今、どんな組織文化を育もうとしていますか?
この「新しいカルチャー」を築く上で、私たちが特に重要だと考え、実践しているのが「ルーティンワークによる習慣化」です。
決めたことを、毎日、淡々と、しかし確実に実行していく。この「習慣の力」こそが、個人の成長と組織の進化をドライブすると信じています。
具体的に、私たちは社員に2つの新しい習慣を4月から義務付けました。
「え、毎日ブログ? 1分間スピーチ? それって大変じゃない?」と思われるかもしれません。しかし、開始からわずか1ヶ月(※ポッドキャスト収録時点)で、驚くべき成果が見え始めています。
これまでブログなんて書いたことがなかった社員が、毎日書き続けることで、私を含めた3人だけで既に60本もの記事が公開されました。このペースなら、1年で720本、2年で1440本… 新しい仲間が増えれば、指数関数的に会社の知的資産が増えていきます。しかも、これは「30分」という無理のない範囲でのルーティンです。
では、なぜ私たちは、一見すると負荷にもなりかねない「ブログ執筆」や「1分間スピーチ」を、あえてルーティンワークとして重視するのでしょうか? そして、なぜそれがこれからの時代、特にAIが進化する時代において重要なのでしょうか?
今回は、これらの習慣化がもたらすメリットと、AI時代に「言語化スキル」がなぜ最重要なのかについて、私自身の経験や調査した科学的・心理学的根拠を交えながら、詳しく解説していきます。
ちなみに、あなたは何か「習慣化」していることはありますか? 早起き、運動、読書… 続けられている習慣と、なかなか続けられない習慣、その違いは何でしょうか? (私自身、運動の習慣化には苦戦しており、クライアントに「あれ、照屋さん、また大きく…」と笑われる始末です… これは良くないですね!)
この記事は2025年5月3日にポッドキャストにて配信した音声をベースに作成しています。 ポッドキャストも合わせてお聞きください。
断言します。AI時代において、私たち人間にとって最も重要なスキルは「言語化スキル」です。
なぜなら、AI技術がどれだけ進化しても、それを使いこなし、共存し、そして人間ならではの価値を発揮するためには、自分の考えや意図を正確に言葉にし、伝え、そしてAIが生み出した情報を解釈する能力が不可欠だからです。
あなたは、ChatGPTのようなAIに、自分の課題や要望を明確に言葉で伝えられていますか?
私がChatGPTのセミナー講師を務める際、「何か困っていることは?」「会社の課題は?」と問いかけても、すぐに言語化できず戸惑う経営者の方を多く見てきました。これは決して「考えていない」わけではなく、「考えを瞬時に的確な言葉にする訓練」が不足しているケースが多いのです。
今後、単純な生成AIだけでなく、自律的にタスクをこなす「AIエージェント」との協働が当たり前になる時代が来ます。その時、AIに的確な指示を出せるか、AIの提案を正しく評価・修正できるかが、仕事の成果を大きく左右します。
AI時代に言語化スキルが重要となる理由を、もう少し具体的に見ていきましょう。
では、これらの重要な「言語化スキル」を、具体的にどのように鍛えれば良いのでしょうか? その答えが、私たちが実践している「毎日のブログ作成」と「毎日の1分間スピーチ」なのです。これらがなぜ効果的なのか、その理由を解説します。
ここまで読んで、「ブログやスピーチが効果的なのは分かったけど、毎日続けるのは…」と感じた方もいるかもしれません。しかし、重要なのは「言語化スキルは才能ではなく、訓練によって習得できる」ということです。
それは、腕立て伏せのようなものです。1回だけ100回やるよりも、毎日10回でも継続する方が、確実に筋肉がつきますよね? 言語化スキルも同じです。毎日少しずつでも「書く」「話す」というトレーニングを繰り返すことで、脳の神経回路が強化され(脳科学:神経可塑性)、スキルは着実に向上し、自信にもつながります。
毎日30分ブログを書く、あるいは毎日1分話す。この小さな積み重ねが、1年後、3年後、どれほどの大きな変化をあなたにもたらすか、想像してみてください。
アウトプットを前提にすると、日々のインプットの質も変わってきます。「明日のスピーチで何を話そうか」「ブログに何を書こうか」と考えることで、日常の出来事や学びにアンテナを張り、より深く物事を捉えようとする意識が自然と生まれるのです。
あなたも「言語化スキル」を鍛える習慣を始めませんか?
AIが進化し続けるこれからの時代、自分の考えを明確に伝え、他者と協力し、人間ならではの価値を発揮できる「言語化スキル」は、あなたのキャリアやビジネスにおいて、間違いなく最強の武器となります。
ブログでも、ポッドキャストでも、あるいは毎日の短い日報やチーム内での簡単な発表でも構いません。まずは「毎日続ける」ことを目標に、言語化のトレーニングを始めてみませんか?
私たちも、日々のルーティンを通じて、社員一人ひとりの成長と、より良い組織文化の創造を目指していきます。この記事が、あなたやあなたの組織にとって、新しい一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。
関連記事